不倫と不貞行為

「不倫」と言う言葉は、昔は道徳に反すること全般を指したそうです。しかし現在では、不倫といえば既婚者が配偶者以外の異性と肉体関係になることを想像します。 民法上の離婚原因となる「不貞行為」とは、最高裁判所の判例によれば、「配偶者のある者が、自由な意思に基づいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶこと」(最判48.11.15)をいいます。 また、学説によれば、パートナー以外との男女の関係が不貞行為とされるためには、ある程度継続的なものであることを要すると解釈されています。 このように考えると、民法上の不貞行為の概念と、一般的な不倫のイメージはかなりの割合で重なっているように思われます。不貞行為イコール不倫、といってもよいかもしれません。

夫又は妻の不貞行為が原因で婚姻生活が破綻した場合でも、日本では多くは話し合いによる協議離婚か、家庭裁判所での離婚調停により離婚が成立します。最終的に離婚裁判にまで至るケースは多くありません。 ですので、不貞行為が原因で離婚裁判にまで至ったケースは相当こじれています。そこで、当事者が裁判で主張する理由をひもとくと、不貞行為にもそれなりに理由があるようです。

不貞行為の場合、汲むべき理由があったとしても、一応は離婚原因とされます。しかし、事情により裁判所が婚姻継続が相当であると認めた場合は、離婚させないという裁判をすることもあります。 しかし、不倫相手との男女の仲を一度限りではなく継続させた場合、裁判所は離婚の判決をする傾向にあります。